絶滅危惧種のK12マーチMT 3ドア
長く車を所有していると、各所にガタがきて車検ごとに新たな修繕箇所がでてくるようになります。私の車は、新車登録が平成16年8月の車を中古で購入、かれこれ16年乗り続けています。日産マーチですが、12SRというグレードで1200ccながら小気味いい軽さと、マニュアルトランスミッションの運転してます感が気に入り、手放さず乗り続けています。ちなみに発売時期から解りますが、前期型と呼ばれるもので、その中でも少ない3枚ドアのマーチです。
この記事は、発見したミッションオイルの漏れを、オイル添加の漏れ防止剤で改善されるか?のレポート記事です。まずは交換から2週間までの記事で、その後の様子は、都度追記していきます。
駐車場に油滴発見!
新車登録後13年を過ぎて自動車税が増税されたのと同時期から、少しずつ各所にガタが出てきました。ディーラー車検を受けていたので、基本純正部品で交換してもらったり、メンテナンスしてもらっていましたが、サビでフロアに穴が開いたりして、そろそろ限界かな…といったところです。100%青空保管なので、誕生から18年もたつと仕方のないことです。
この前の車検でエンジンオイルとミッションオイルを交換してもらいましたが、車検後2か月ほどたって駐車スペースのコンクリを見ると、油滴の跡がありました。
エンジンオイルかな?と思いながら下を覗くとミッションケースの接合部にオイルが…今にも滴り落ちそうになっていました。
近くのドレンボルト付近は乾いているのと、トルクスのボルトが少し光っているので怪しいのはこのあたりかと推測。ディーラーでミッション下すことにすると、車検代クラスの請求が来そうなので、ひとまず添加剤で漏れ止めできないかと、悪あがきの記事です。
材料調達
今回、準備したものはこちら。
1.ワコーズ ミッションパワーシールド 350ml amazonで購入
2.ジャンボスポイト ダイソーで購入
3.計量カップ ダイソーで購入
4.廃油ボックス タイヤ館で購入(結局使わず)
5.ヒザあて ダイソーで購入(結局使わず)
絶対必要なのが、漏れ防止剤のワコーズ ミッションパワーシールドですが、近くのタイヤ屋さんやオートバックスには売ってなかったためamazonで購入しました。
次に作業で絶対必要なスポイトとオイルポット(今回は計量カップ)をダイソーで購入しました。あと、もしかしたら必要かも、ということで廃油ボックスと作業用のヒザあて(結局使わず)を購入。
記事内容に則した広告
作業の様子
今回の作業プランは、車検でミッションオイル交換をしてもらった直後なので、全オイル交換はもったいないため、フィーラーキャップを外して、給油口から油を抜いて添加剤を入れることにしました。「事前に混ぜておきましょう」という文言がなかったのですが、本来ならあらかじめ適量を混ぜて入れた方が良いはずです。今回はラクをしました。
まず、オイルフィーラーキャップを開けてスポイトでオイルを抜きます。K12マーチのミッションオイル給油口は、ミッションケースの前方側(ラヂエター側)に水平方向に開いています。
スポイトの先端を少し下向きに曲げておいて、給油口から先端を差し込みます。この時、車体前方から見て右下へスポイト先端を入れると、油面へ入れることができました。
記事内容に則した広告
K12マーチのサービスデータを見ると、ミッションオイルの適量は2.6Lとの記載が、また、ミッションパワーシールドは5%添加と書かれているので、2.6L×5%=0.13Lとなり、ひとまず130mlのオイルを抜いたところです。抜いたオイルは交換直後とあって、まだまだ綺麗な状態です。
このオイルは、捨てずに紙コップにひとまず入れておきます。計量カップに同量のミッションパワーシールドを準備、オイル粘度は抜いたオイルと同等といったところでした(日産指定オイルは75W-85)。
これをスポイトで吸って、給油口から全量入れます。残しておいた、抜いたオイルを30mlほどスポイトで吸って注入しておきます。これは漏れた分というより、作業で計量以外のオイルを消費しているので、その補充とした感じです。
あとは、フィーラーキャップを締めて、作業で付いたオイルやオイルにじみをふき取って終了です。本来フィーラーキャップは一度外すとパッキン交換ですが、そのまま締めました。今後、オイルがにじみ出たら交換するようにします。
今回、自宅の駐車場で作業ましたが、車前方を傾斜の高い方にしたため、フィーラーからオイルが流れることはありませんでした。もし、下り勾配にフロントを前方向にして(前かがみ)作業する場合はオイルが流れ出る場合があるので注意してください。
ミッションオイルの適量は、水平な場所に車を駐車して、ミッションオイル給油口からオイルを注入、給油口からオイルが出てくるまで、とのことなので水平な場所での作業が最適です。
アフィリエイト広告
1週間後の状態
作業後、1週間後に撮影したのがこちらですが、あまり変わらず、オイルが滲んで溜まっています。
容器の裏側には、「添加後300kmまたは10時間程度の運転で徐々に効果が現れます」と記載がありますので、まだ20キロほどしか走っていないので、これから長期にわたって確認し更新しますので、気になる方はチェックしてください。
と言っても、漏れ具合なんて起こった車それぞれ条件が違ってくるので、この結果を参考程度に愛車に当てはまるかどうか検討してください。
【追記1】1か月後の状態
作業して約1か月が経過しました。状態はというと…
残念ながら相変わらず、オイルがたまっていました。ちゃんとこの撮影の1週間前にウエスでオイルをふき取ったので、その後の1週間で漏れたものに間違いありません。
ただ、この1か月での走行距離は、なんと40キロの超スローペースで、効果を判断できる「添加後300キロ」に達するにはこのペースでは、8か月を要してしまいます。もはや車を所有していることに疑問を感じてきました。
これから冬になり、ますます乗らない可能性もありますが、とりあえず引き続き経過観察します。最近の燃料費高騰でハイオク車は肩身が狭いです。
【追記2】400km走行後の状態
作業してようやく、300km以上走行に至りました。状態はというと…
残念ながらオイルはたまったままでした。雨や雪の中走行したので、オイルふき取り後放置したのは3日ほどですが、ウエスでふき取ると黄色くなったので、間違いありません。
まだまだ寒いので、このまま様子を見ますが、春になって作業できるようになれば「もう少し悪あがきしたい」と思っています。
引き続き、経過は書いていきますので、ご興味あれば時々見に来てください。
【追記3】春になって追加投入しました
ここまでの経過では、漏れの様子は変わらなかったので、ミッションパワーシールドを追加投入してみました。量は、同じく130ccで、計算値で添加量は9.5%になったハズ(計算値)です。。
その後、300km程度運転しましたが、少し油滴の落ちるペースが遅くなったかな?程度の変化しかありませんでした。ミッションの変速時の感触は変わらず、特に悪さ(ゴリゴリ感など)をしている様子は今のところありません。どこまで含有量を上げられるか試すのもアリですが、もともと経年変化でやせたゴムシールをケミカルで潤すのが目的のものなので、ゴム割れなどクラックなどには効き目は期待できません。
次の一手をどうするか思案中です。まだあきらめたわけではないので、もう一度「悪あがき」してみたいと考えています。
【追記4】新車登録から19年夏(これが最後の車検か?)
手放すか車検を通すか迷いましたが、もう一度2年の猶予をもらうことにしました(車検を通す)。しかし、油漏れがあるので、そのままでは車検が通りません。
最後の(?)悪あがきとして、MPSによるミッションケース内部からの対策に対して、ケース外周からどうにかして漏れに抵抗できないか思案した結果、ガスケットで固めてやる!という無茶な方法を考案。その結果は?
購入品
軽微なオイル漏れに対して、外部から被膜を作る方法としては下のような「リークリペア」という商品があります。漏れる箇所を洗浄・脱脂してマークリペアを何度か塗布・乾燥を繰り返して被膜を作るというものです。
記事内容に則した広告
しかし、今回はこちらを使わず(理由は高価だったため…)液状ガスケットを使うことにしました。リークリペアと同じような効果を、どうにかして液状ガスケットで作れないか?という悪あがきです。
結局購入したのは、わずか300円ほどの液状ガスケット。
記事内容に則した広告
5gしか入っていないので、小指くらいのチューブの大きさですが、今回の漏れ止めに試すには十分な量です。
戦略(手順と狙い)
油漏れの頻度は、数日に1滴ほどなので漏れている個所周辺を固めてしまえば止められるのではないかと予想。
- ジャッキスタンドが無いので、前輪をブロックに乗せてエンジン下に作業スペースを作る
- 漏れる箇所を特定するために付近のオイル分をふき取り
- 2時間ほど放置して観察し漏れる場所を特定
- 完全に脱脂洗浄して乾燥
- 液状ガスケットを漏洩個所を念入りに広く刷り込むように塗布
- 少し盛るように液状ガスケットを塗布
- 乾燥させて様子を見る
うまく行くとは言い切れませんが、とりあえずやってみました。
漏洩個所の特定
エンジン下で作業をするので前輪をブロックに上げました。
私の場合は、前輪をブロックに上げたあと、サイドブレーキをいつもより強く引き、ギアを1足に入れて車体下に冬用タイヤ、ジャッキアップポイント1か所にパンタジャッキを掛けておきました。
ブロックに上げることで狭いながらも体を入れて作業できました。付着しているオイル分を念入りにふき取り、2時間ほど放置して確認、かすかにオイルが指に付く個所を特定。下記の赤いところ付近。
ここは合わせの場所になっていて、約2ミリ幅で深さが5mmほどのミゾがあります。ミゾの奥からオイルが湧いている感じなので、ピンポイントの漏れ箇所は特定できませんが、このミゾ付近にガスケットを充填することにしました。
頻繁に車体下にもぐるなら、やっぱりウマが便利。
記事内容に則した広告
徹底的に洗浄
シリコンオフで流れる溶剤を受けるため、バットか不要なぼろ雑巾を車体下に置き洗浄の準備。シリコンオフを多めに吹き、乾く前に使い古しの歯ブラシで念入りにミゾ内をゴシゴシ洗浄、乾く前にシリコンオフを吹き汚れを流し出す。これを2~3回繰り返すと流れ出る溶剤が透明になり、洗浄完了です。このとき、現場付近だけでなく広めに脱脂・洗浄をします。
記事内容に則した広告
液状ガスケットの塗布と充填
竹串の先端をミゾに入る幅に削り、先端に液状ガスケットを乗せて、ミゾの中に押し込んでなじませるように塗布しました。使った液状ガスケットは、「液状」と表現されていますが、歯磨き粉程度のペースト状なので流れ落ちることはありません。作業しやすい粘性でした。
おおよそ特定した漏れている個所付近を念入りに、液状ガスケットをミゾに押し込み、そこを中心にミゾを覆うように広い範囲を塗布したのが上の写真です。硬化時間は7分~とのことなので、しばらく放置です。さてどうなることやら…。
後片付け
ブロックから車を下ろす前に、車体下のタイヤ、パンタジャッキを片付けます。間違って車体下にモノがある状態で車を下ろすと結構ひどいことになるので注意です。
あとは数日~数週間後にどうなっているか楽しみです。
結果は?
気になるのでほぼ毎日車の下をのぞき込んでいますが、オイルが手に付くような感じは今のところなし…。10日ほど毎日30分程度の稼働で経過を観察&触診中です。
結果
無事車検が通りました!(オイル漏れの指摘もありませんでした。)今回、この部分の油漏れやガスケットの塗布について話をせずにディーラー車検に臨みましたが、ガスケットへの指摘もなく見逃してくれました。
涙ぐましい作業痕で気づかぬふりをしてくれたのか、問題なかったので指摘もしなかったのかは不明です。車検後、3か月以上経過しましたが、駐車場に日常的にあった油滴跡がなくなっているので、効果あり!が実証されました。
ちなみに、今回の車検前にパワステが壊れ、PS警告灯が点灯してしまいました。車検はぜったい通らないピンチでしたが、格安でDIY交換しこちらも無事クリアしています。その詳細記事はこちら↓
下の記事は、ヘッドライトの黄ばみ・くすみを根本から改善するDIY記事です。青空保管によくある問題ですが、気になったらすぐに対応することで作業時間・労力を減らすことが出来ます。面倒でも軽度のうちに対応する方が結果的に面倒が少なくなります。今週末、天気が良ければチャレンジしてみては!?
終わりに
ひとまずミッションオイル漏れ対策は一区切りです。新たな問題や再漏洩したりしたら、再開します。次のイベントは冬期の雪道をラッセルしたり、シャーベット状の雪をかき分けながら走行することでガスケットが劣化したりめくれたりすることですが、無事春を迎えるころに報告が必要なら追記します。
当初はワコーズのミッションパワーシールドでオイルにじみを解消できるか?の記事でしたが、結果的にはMPSだけでは解消することはできませんでした。しかし、ディラーやショップに頼む前に自分で第一段階目の手軽にできる作業・対策として試す価値は十分にあると感じました。実際に滲む量は減ったので効果はあると思います。私の車はたまたまMT車でしたが、もちろんオートマのATFやCVTFにも添加可能なので「ちょっと古い車に乗り続けている」とか「クセのある外車に乗っている」場合は、覚えておいても良い商品ではないでしょうか。
アフィリエイト広告
この記事へのコメント